前回は「時や条件を示す副詞節では未来のことも現在形で表す」というルールに関する問題について紹介しました。今回は過去完了についてのお話です。
看護学校入試頻出の完了時制問題を「点と幅」で攻略!
【問題】 次の各文の空欄に入れるのに適切なものを選び、記号で答えなさい。
(1)I ( ) in Sendai before I went to Sapporo.
① lived ② had lived
(2) I ( ) in Sendai for two years before I went to Sapporo.
① lived ② had lived
※解答は下記にあります。
完了時制に関する問題は時制の話でも特に苦手にしている人が多いですよね。でもそういう人が多いからこそ、入試ではよく出題されるのですよ。
では、こういった問題はどう考えていけばいいのですか?
考え方のポイントはズバリ「時間の流れをつかむこと」です。
そう、時間の流れです。
言葉だけ聞くと難しそうですが、ちょっとしたポイントとイメージをつかめば大丈夫! ポイントは「点と幅」だよ。
では詳しくお話していきましょう。まずは基本時制(現在形、過去形、未来形)と完了時制について簡単に説明すると下記の感じ。
基本時制
現在形…現在のある時のことを表す。
過去形…過去のある時のことを表す。
未来形…未来のある時のことを表す。
完了時制
現在完了…過去のある時から現在まで続いている動作を表す。
過去完了…過去のある時から過去のある時まで続いている動作を表す。
未来完了…未来のある時から未来のある時まで続いている動作を表す。
基本時制のほうは何となくイメージできるけど、完了時制は「う~ん?」って感じ。
言葉だとイメージしにくいけど、今回の問題のポイントになっている過去形と過去完了形について図で表すとこんな感じ。
なるほど~!さっき言っていた「点と幅」の意味がちょっとわかった!
図のように「ある時」のことを表すときは基本時制、「時間の幅」があるときは完了時制というイメージを持ってもらえればいいです。では、これを基に先ほどの問題を考えてみましょう。
(1)はbefore I went to Sapporo.「札幌に行く前に」という過去のある時について述べているので、①のlivedで、(2)は(1)と同じようbefore I went to Sapporo.「札幌に行く前に」とあるけど、主節にfor two years「2年間」と時間の幅を示す前置詞句があるので、継続的な時間を示す②のhad livedになるのかな?
うん、正解!!(1)は①で、(2)は②となります。今の感じで時間の流れを意識して考えていけば、このタイプの問題が出てきても必ずや仕留められるようになるでしょう!!
時制は英語では基本かつ最重要事項となります。「時制を制する者は英語を制する」と言っても過言ではないので、しっかり練習を積んでおきましょう!!
石田
この記事を書いた人
学力は「答え」を覚えるのではなく、「求め方」を覚えるもの。「求め方」の習得方法は、正しい手順を覚え繰り返し練習すること。引き出しを増やし、解ける楽しさと喜びを知ることが合格への一歩!
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