全体総評
英語は、昨年とほぼ同形式の試験でしたが、記述を含む問題が2つになりました。問題5は、蚊がどのようにして刺す相手を見つけるかについて述べた英文でしたが、難しい単語や理解しにくい英文もなく、容易に理解できる文であると思われます。問題6はノーベル平和賞受賞者のマララさんの演説からの出題で、格調高く、問題もそれほど難解ではなく良問と言えるでしょう。
数学は、数学Iの全範囲からの出題で80%以上解けた人が多いと思われます。
国語に関しては、問題1が板東晃の『母のビンタ』からの出典で、問1~問9まで国語の総合力を問う問題でした。難解な文章ではありません。問題2は、三浦哲郎の『とんかつ』からの出典で、漢字、正しい副詞を当てはめる問題など基本的な問いと文章読解力を見る問題が出題されています。普段から国語をしっかり学習していれば解ける問題でした。
3教科とも受験生が取り組みやすい問題が多かったと思われます。普段から英語、数学、国語とも基礎的な学習をしている受験生にとっては容易に解けたはずです。1次試験合格のラインは3教科合わせて70%と予想されます。
数学
2016年度 勤医協札幌看護専門学校(前期)
総評
担当講師:辻森
昨年同様、比較的基本的な力を問われる問題が多く、出題形式も範囲もほとんど変化がありませんでした。
問1(4)は、場合分けをきっちりして、答えが2つ出してくることに注意が必要です。
問4の三角比計算問題は、全ての分数をKに置いて、各辺の比が3:4:5になる事に気づけば余弦定理が使えます。
計算ミス、ケアレスミスが命取りになると思われ、完成度の高さが求められるテストでした。全体的に、いたずらに受験生を惑わすことのない良問ばかりであったと思われます。
国語
2016年度 勤医協札幌看護専門学校(前期)
問題一
問1 1平坦 2かいむ 3挑戦 4衝撃 5はんらん
6冠水 7わびしく 8整然 9感触 10いな
問2 あA いD うC 問3 D
問4 一寒村 問5 仲間と歩いて
問6
A母の実家 B食料を備蓄する余裕はない C腹一杯メシを食わしてくれ
問7 平手打ち 仁王立ち 憤怒の形相
問8 餅やッ いやや 問9 手
問題二
問1 1い 2跡継 3応援 4出費 5しゃば
6即座 7厚 8揚 9漂
問2 アC イD ウF エA オB 問3 口
問4 あA いE 問5 D 問6 A
問7 1大好物 2食べ
問8 1入門 2修行 問9 B 問10 に立った。
総評
担当講師:平塚
問題文の分量は例年通り。設問の傾向も例年と同様で、記述させる代わりに問題文全体から抜き出すべき箇所を探すことを求められる。問題文そのものは平易であり、分量もそれほど多くはないが、解答する上では手間がかかったのではないだろうか。
また、語彙力を必要とする設問も多い。語彙力は日々の蓄積がものを言うので、その意味ではコツコツと努力を積み重ねることが必要だと言えるだろう。
珍しいところでは、問題文中から方言を特定するものが出題された。
英語
2016年度 勤医協札幌看護専門学校(前期)
1 問1 ア 問2 ウ
2 問1 エ 問2 ウ
3 問1 ウ 問2 エ 問3 イ 問4 エ 問5 ア
4 問1 オウイエア 問2 エアウイオ 問3 イアオウエ
問4 アエイウオ 問5 エウアイオ
5 問1 イ 問2 イ 問3 デング熱、黄熱病、マラリア
問4 ア 問5 嗅覚、視覚、触覚 問6 smell
問7 エ
6 問1 ア、エ 問2 ウ 問3 ウ 問4 ウ
問5 She couldn't become a very good doctor.
問6 エ 問7 ア 問8 ウ 問9 A:ア B:エ C:ウ
問10 ア:× イ:× ウ:○ エ:×
総評
担当講師:木村
昨年度から入試科目に英語が加えられました。難易度は昨年と同等と思われますが、問題5は昨年の( )内から適語を選ぶだけの問題から記述も含む形式に変わり、若干難しくなっています。
問題3はどの問題も基本的な文法を問うものです。
問題4の整序問題も基本的な文法や慣用表現を使った英文なので、文法の基本的な約束事を理解していれば難しい問題はないようです。
問題5の記述問題の中には、英語で書かれている病名を日本名で答えるものがありました。どれも有名な病名ではありますが、日本名を知らなければ、英文中で答えを見つけても正答できないことになり、英語の知識というよりも一般的な常識が問われているようでもあります。